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パン屋のひとりごと。

 パンを作るという仕事は、今までで一番続いている仕事です。
 それまでは、ほんとにいろんな仕事をした。ほとんどがバイトだった。本屋、CD屋、花屋、大型雑貨屋、結婚式用男性メイク、スナック、スパゲティ屋、OL、派遣社員、POP描き、古着屋、喫茶店、居酒屋、、、ざっと思い出せるだけでもこんくらいは…あ、フリーマーケットだけで食べてた時期もちょっとだけあった(笑)
 へたに器用さだけが先に立って、仕事を覚えるとすぐに飽きる。職場で自分にかかる責任の重さが、軽すぎたり重すぎたり、しっくりこない。
 そのうち できる仕事が無くなるんじゃないかと、自分でも心配になったこともある。 
 月の庭で働いていた三年間を含み、パンを売る事で収入を得出してもうすぐ7年。日々記録更新中。
 自分でもビックリしてる。過去の仕事は、続いて一年弱、早いやつだと三日で嫌になってた(でも一か月くらいは続けたかな)
 今の仕事は 自分で始めた事だから、責任の重さは自分で決めただけの重さ。覚悟の重さ。
 「継続は力なり」 最近 友達がくれたメールに書いてあった言葉。
 昔、言われたのを思い出した。どうしても違和感を覚えて、耐えきれずに仕事を辞めてしまう私に、高校を卒業してから、ずっと同じ工場で働いていた友人が言った。
 その時は、全然意味が解らなかった。自分に嘘をついたり、無理をしすぎて、なにかがおかしくなったりしてまで、続ける事になんの意味があるんだろう。。。そんな風に自分を守りながらも、「続ける」という経験をした事の無い自分を どこかで疑っていた気がする。
 今でも、無理をしすぎたり、自分に嘘を付いたりしながらも「続ける」ことは、やっぱりあんまり解らない。ただ、それで気付ける事もきっとあるだろうから、無駄だとも思わなくなった。
 今やっと「続ける」ことが出来て来ていて(自分のなかではね)続ける事でしか見えて来ない事がある事を知った。そしてそれは、かけがえの無いものだという事も。
 お店を始めてからも、何度も辞めようと思った事がある。今思えばそれは、やっぱり無理しすぎていたり、自分を良く見せようとし続けた結果だった。
 なにかを長く続ける事は、マラソンのよう。がんばりすぎたらゴールにたどり着く前に力つきてしまう。
それが好きな事ならなおさら、自分なりのペースを知らないと 大事なものまで失ってしまう危険を含んでる。
 続けられる事、続けたい事に出会えて、幸せだと思う。大事だからこそ、ときに無理する事があっても、それを指標に、自分のペースを計ってくる事ができたんだろうな。
 そうして いつの間にか私にとっての「パンを作る」仕事は、生活の一部になっていた。生活の「一部」だから、100でやって行く事は考えていない。ただ、いいバランスで、今の私の人生のなかにある。ただそれだけ。
 …あ、このblogを書く事も、文章を書く練習にと始めて、記録更新中!です。なにごとも等身大で、いきたいですね。
 

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