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パンと私。

天然酵母パンを焼き出して、7年半。

 天然酵母パンを焼き出した頃の私は、なんだかぎこちなく、やたら毒づいて、なんでもはっきり言う事を、優しさだと勘違いしてた。
 強さを誇張して虚勢を張りながらやっと、生きていた気がする。

 そんな私の焼くパンを、みんなは「優しい味」だと言ってくれた。

 その頃の私は「それは、私が毒吐いてる分、パンの味はまぁるくなっちゃうんだよ(笑)」なんて言ってた。私が陰で、パンが陽。そうやってバランスをとってた。

 でもある時期からなんとなく、「この優しい味は、自分の中にあるものなのかも…?」と思う様になった。
でもまだ、「かも」でしかなくて、パンと私は、「二つで一つ」なんだと思ってた。

 最近になってやっと、「あぁ、これは、私自身なんだ」と思える様になった。

 つい強がってしまう私に、「もっと自然でいいんだよ。」って、パンが教えてくれる。
すると今度は、強がってしまう自分の方に、違和感さえ感じてしまう。(でもついやっちゃうけど…笑)

 パンとの生活は、私の知らない私自身との対話。
私がどんなに気付きたくなくても、逃げ出したくても、パンはそんな私より、ずっと素直に雄弁に、色んな事を伝えてくれる。

 こうして私はパンになった。そうだ、パンはいつも私より、一歩先を行ってる。
今でもパンは、すぐに揺るぎそうになる私を、自然に、でもしっかりと繋ぎ止める。
そして時々、新たな繋がりをくれたりもする。

 思い出した。
パンを焼き始めた頃、「幸せの味のパン」を焼きたいと思ったこと。
少しは近づいただろうか。

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