« 2007年12月 | トップページ | 2008年2月 »

2008年1月

お別れ。

こんな時間に変な夢を見て目が覚めてしまった。
何故か頭も冴えて来て、こんな日記を書いている。

この月曜日、お世話になった方が亡くなったと、友人から電話をもらった。
まだ50前後、明るくて楽しくて、いつも元気いっぱいで前向きで、でもきっと、とても繊細な人だった。
うちで使う無農薬の全粒小麦を、うち専用に作ってくれていた。

一昨年大怪我をされて、びっくりしてお見舞いに行った。
去年やっと元気になられて、春にお見舞いのお返しを頂いたばかりだった。
秋、小麦が収穫の頃連絡をもらったけどすぐには取りに伺えず、やっと取りに行ける頃にこちらから連絡をしたら、病気が発覚してばたばたしているようだった。
あれから約三ヶ月。あまりに突然で若すぎる訃報に、電話をもらってからもなかなか信じられず、でもそれからずっと、心がいつもより少し沈んでいる。

一昨日、通夜式に参列した。
冷たい雨の中、本当に大勢の方が参列されていて、その中には若い学生さんもたくさんいて、その方の人望や人柄を表しているようで、ずっと涙が止まらなかった。
今年の年明けに退院したと言って電話をもらったとき、まだ支払っていない小麦の代金と物々交換で、うちのパンが食べたいと言ってくれた。
それから一度だけ、ご自身に作ってもらった小麦を配合したパンを多めにして、ご自宅に配送した。
二回目の配送の支度が済んだ月曜日の午後届いた訃報に、行き場を失ったパンたちと、それに似た所在ない気持ち。
最期に食べてもらおうと、火曜日の朝、その方の為だけにパンを焼いた。

通夜式では沢山の人が泣いていて、こんなに沢山の涙で見送ってもらえるこの方は、ちゃんと生きて、とても幸せな最期だと思えた。でも。
そんなにしょっちゅう会う訳でもないし、いつも私のパンを食べてもらってもらっていた訳でもない。
でもこうなってみて初めて、私が毎日美味しいパンを焼く事の出来る根っこのところで、こんな風に応援してもらって支えてもらっていたことが、なんてありがたい事だったんだろうと気付いた。
もっと会いに行けば良かった。もっと感謝を伝えれば良かった。
今ではもう遅過ぎて、私のずっと沈んだこの気持ちは、きっとそんな後悔の気持ちもあるんだと思う。
この方が私や、周りの沢山の人にしていたみたいに、今の私にはこうやって根っこのところで支えて応援してくれている人がきっと沢山いる。
明日が今日の続きでずっと続くなんて、そんなの期待してちゃいけない。もっと素直に受け止めて、出来るかぎり感謝を伝えなければ。
感謝できる「今」をもっとしっかり生きなければ、と、思います。


心よりご冥福をお祈りいたします。
次の世界でも、鼻とほっぺたを赤らめながら、緑の中で元気に歌っている姿が浮かびます。
お疲れさまでした。どうもありがとうございました。
残してくれた今年の小麦を、一粒も無駄にする事無く、パンを焼いていくからね。おやすみなさい。

| | コメント (1)

ご近所。

近所のおばあちゃんが亡くなったと、今朝自治会長さんから電話をもらった。
一度も会った事の無いおばあちゃんだったけど、そこの奥さんにはいつも良くしていただいてるので、お通夜もお葬式も予定があって行けない私は、昼の空いた時間に、非時配りなどの雑用のお手伝いに出かけた。

地区の会合や行事はほとんどが週末に行われるので、亀山に来てもうすぐ6年、初めて地区の集まりに参加できた。
といっても平日の昼間。集まれたのは数人だったけど。
でもいつも参加できない私は、ちょっとだけ心苦しくて、こうやって声をかけていただいたことがうれしかった。

正直めんどくさいと思ったりしがちなご近所付き合い。あんまり得意ではないけれど、ご近所さんは皆楽しい人ばかりで、思いがけず楽しい時間だった。(と、お通夜に楽しいとは不謹慎ですね)
なんかあったかいなぁ。こんな風に近所で助け合って大往生されたおばあちゃんを送り出す。
いろいろ初めての事ばかりで勉強になったし、少しこの町が好きになった。

いつもパンを買いに来てくれるお隣さんの草川のおばあちゃんが和裁の先生だと非時配りのとき教えてもらった。
玄関先に大きな老梅と水仙が生けてあって、すごく良い香りがした。
折角だし、和裁を習いたいな。なんて、雰囲気に飲まれやすい私(笑)
95歳の草川先生。長生きしてね。

| | コメント (0)

仕事始め。

新年最初の営業週が終わりました。
明日の配達はまだあるけどね。

今週は、なんだかいつもと違う感じの賑やかで濃い三日間でした。
お客さんはもちろん、何故かたくさん友達も来てくれて、誕生日よりもクリスマスよりも沢山のいただき物(笑)まで。

今日はパン屋休業中の友達夫婦が突然来てくれた。
早めに売り切れて閉店した店内で、久しぶりにゆっくり話をした。
彼女は、もうすごく命がけでパンを焼く人で、いつもいつもパワーをくれる。
初めてそのパンを食べたとき、これは魂のパンだ。って思った。
今まで食べたパンの中で、一番「すごい」パン。そんなパンを焼く彼女は、そのパンそのもの。
憧れとか、尊敬とか、身近で一番感じさせてくれる人かもしれない。

久しぶりに会う彼女は大きな転機の中にいて、前会った時よりも数段、バージョンアップしていた。
おおお。
天然酵母でパンを焼く事。それを生業に出来るということ。
人と、火と、酵母と、自然の恵みと。
それらと繋がる為に無防備に自分を解放し、やっとのことで受け止めて、自分というフィルターを通して発するメッセージ。
それがどういうことなのか。
多分この数年間で、特にこの一、二年で私の中でもだんだん理解してきていたこと。
彼女はそれを、怯えず、真っ直ぐな目で私に語ってくれた。
聴く人によっては強すぎると思われそうな言葉たちは、どれも彼女のなかの真実を語っていて、パンを作る事も、語る事も生きる事も、全てが一つで、だからこそ一人では不可能なはずなくらいの力を発する事を教えてくれる。

私にそんな大事なことを話してくれて、大事に大事にしていた石窯を、私に譲りたいと言ってくれたこと。
まだまだ彼女のいるところまで追いつけない私には、こんな事態にすごくどきどきしてしまうけど、それよりも嬉しくてわくわくする自分を信じたいと思う。

今朝仕事中、彼女が来るなんて知らずにふと思ったこと。
私はパンにひっぱってもらいながら生きて来たんだな。
どんなに自分自身に自信が無くても、私の焼くパンはいろんな人に愛されていた。自分でも不思議なくらいに。
最近やっと追いついてきた感じがする。
でもやっぱりパンは、いつも一歩だけ私の先を見て、気付けない私を導いてくれている。
この仕事を生業にできることに、感謝せずにはいられなくなる。
とてもとても、幸せな事だと思う。

| | コメント (0)

2008年営業再開のお知らせ。

大変お待たせいたしました。
明日1/12(土)より、ふじっこぱんの通常営業を再開いたします。

沢山のパンと共に、皆様のお越しを心よりお待ちしています。
2008年のふじっこぱんは、いろいろ楽しみな一年になりそうです。
本年も、どうぞよろしくお願い致します。

<お願い>
ここ最近の原材料価格の高騰により、この一月からパンの価格が変わります。
お客様にはご迷惑をお掛けしますが、何卒ご理解頂けますよう、お願い致します。

| | コメント (0)

あたらしいこと。

携帯替えました。
と、そんなことはどうでもいいんですが。

今日久しぶりの友人(と言っていいのだろうか。なんせすごい尊敬してる人)から、突然の電話。
彼女がずっと大事に使って来た小さな石窯を、私に譲ってくれるというのです。
いろいろあってすぐに。というわけにもいかないけど、ずっとやってみたくて、でもなかなか手の出なかった石窯が、ついにうちにやってきます。
まずは石窯を置く為の場所の確保やガス管の工事、大阪までもらいに行って、窯の組み立てから試し焼きまで。
みんなの口に入るのは、まだまだ先になりそうだけど。

尊敬する人から大事なものを譲り受けられる嬉しい気持ちと、それにちゃんと応えられるか不安な気持ちと。
でもあたらしいことを受け入れていきたい。と思ったばかりの今の私に、断る理由はありませんでした。
きっと去年の私なら、すぐに「うん」とは言えなかったと思うから。

はじめての石窯に挑戦できる日を今から楽しみにしています。

| | コメント (0)

再開準備。

大満喫したこの年末年始。
が、いつまでもお正月気分ではいられません。まだ餅生活ですが…。

数日前から、ぼちぼち再開の準備を始めています。
一番憂鬱だったのは、価格の改正。
お店を始めた頃に設定した価格でずっと通して来ましたが、ここ最近の値上げラッシュに、とうとう巻き込まれてしまいました。
値上げはしたく無かったんですが、あり得ないくらいの原材料価格の高騰(ドライフルーツ、乳製品が約1.5倍!)に、このお休みを機に見直しを検討していたのです。
思った程値上げはせずに済みそうですが、それに付随したいろいろな細かい仕事が待っています(泣)

今日は気分転換に、友達やお客さんにたくさん戴いて食べきれなかったリンゴを、まとめてジャムにしました。
食べきれなかった。というよりは、実はジャム用にとっておいた。という方が正しいのかも(笑)
だってジャム作り大好き♪
今日も美味しいジャムが出来ました。
スタッフの貴美子にその話をしたら、早速リンゴクリームチーズパンのリクエストが。
それにお応えして、この一月は季節限定リンゴクリームチーズパンの登場になりそうです。
作る私も楽しみです♪

| | コメント (0)

新年を迎えて。

あけましておめでとうございます。
って言うのも、そろそろ恥ずかしくなって来た頃ですね。

今年はお正月から、いろいろ、新しい事がはじまる予感です。
去年はと言うと、いろんな物が壊れて、いろんな物ごとを許し、手放して、新しい時に繋げる一年だった気がします。

新しい事。
新たに出会う人や物事はもちろん、切れていると思っていたご縁が、今になってしっかり繋がる事が出来たりするのも、「新しい縁」だと、ある人が言っていました。

一昨日の夜、ふと思ったのは、もう、いろんなことを置いて行こう。ということ。
恨みやしがらみ、傷ついた記憶も、悲しみも。
もう、去年に置いてこようと思います。
理由は特にいりません。あえて言うなら、今の私がそうしたいから。

もうきっと、変わり始めました。
これという出来事があった訳でもないけれど、変わる時というのは、こういうものなのかもしれません。 
これまで無かったのは、変わる為の勇気。
すり足をしながら少しずつ歩いていた私は、いつのまにか、大きな一歩分の歩幅を歩んでいたんでしょうか。


心が軽くなる。
好奇心の目で、空を見上げる。
希望の光は、たぶん当たり前にそこかしこにあったもの。
暖かい日差しを肌で感じながらも、目を開く事の出来なかったヒナは、
痛みにも似た日差しを新しい瞳で受け止める。
次は、その小さな羽で飛び立つ準備を。

| | コメント (0)

« 2007年12月 | トップページ | 2008年2月 »